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「資格を取れば楽になる」と言われても、 自分がいつ受験できるのかが分からないまま働き続けている人は少なくありません。 介護福祉士とケアマネジャー、それぞれの受験資格を数字で整理します。
働きながら介護福祉士を目指す場合、いわゆる「実務経験ルート」になります。 要件は次の2つを両方満たすことです。
| 要件 | 内容 |
|---|---|
| 実務経験 | 従業期間3年(1,095日)以上 かつ 従事日数540日以上 |
| 研修 | 実務者研修の修了 |
見落とされやすいのが、「3年」と「540日」は別々の条件で、両方必要という点です。
つまり、パート勤務の人ほど「日数」を、短期集中で働いた人ほど「期間」を確認する必要があります。
介護支援専門員(ケアマネジャー)の受験資格は、さらに長い実務経験が必要です。
| 要件 | 内容 |
|---|---|
| 実務経験 | 通算5年以上 かつ 従事日数900日以上 |
| 対象となる業務 | 国家資格等に基づく業務、または施設等での相談援助業務 |
介護福祉士と同じく、「5年」と「900日」は互いに独立した条件で、両方を満たす必要があります。 また、対象となるのは「国家資格等に基づく業務」または「相談援助業務」であり、 無資格での介護業務の期間がそのまま算入されるとは限りません。 自分の従事してきた業務がどちらに該当するかは、事前に確認が必要です。
| 介護福祉士 | ケアマネジャー | |
|---|---|---|
| 実務経験 | 3年(1,095日)かつ540日 | 5年かつ900日 |
| 研修 | 実務者研修が必須 | 合格後に実務研修 |
| 主な仕事 | 現場の介護、チームのリーダー役 | ケアプラン作成、関係機関との調整 |
| 身体的負担 | 現場業務が中心 | 相談・調整業務が中心 |
身体的な負担を減らしたい人にとっては、ケアマネジャーが選択肢になります。 ただし要件が重く、書類・調整業務が中心になるため、 「現場が好きだが体力的に不安」という人と「調整業務のほうが向いている」人では、 満足度が変わります。
介護福祉士とケアマネジャーは、いきなり目指すものではありません。 無資格から始める場合、手前に研修が2段階あります。 ここを飛ばして「3年後に介護福祉士」と考えると、計画がずれます。
| 介護職員初任者研修 | 実務者研修 | |
|---|---|---|
| 位置づけ | 介護の入口。無資格でも受講できる | 介護福祉士の受験に必須 |
| 受講時間 | 130時間 | 450時間(初任者研修修了者は一部免除) |
| 実務経験 | 不要 | 不要(受講自体には要件なし) |
| できるようになること | 訪問介護の身体介護など | 喀痰吸引等(別途研修と要件あり) |
重要なのは、実務者研修は実務経験3年を待たなくても受けられることです。 3年経ってから研修を始めると、修了まで数か月かかり、その年の試験に間に合わないことがあります。 実務経験の要件を満たす時期から逆算して、先に研修を終えておくのが定石です。
研修には受講料がかかります。金額はスクールや地域によって差があるため、 「いくら」と一律には言えませんが、負担を下げる仕組みはいくつかあります。
貸付型の助成には「一定期間その地域で介護職として働くこと」といった返還免除の条件が付きます。 途中で辞めると返還が必要になる場合があるので、条件は申し込み前に必ず読んでください。
いつ受験できるかが分からない状態は、それだけで判断を先送りさせます。 次の手順で概算できます。
実際の受験申込みでは、勤務先が発行する実務経験証明書が必要になります。 退職した事業所の分も必要になるため、 転職を挟んでいる人は早めに手配の見通しを立てておくと安全です。
「あと何年」ではなく「あと何日」で考える。 パート勤務の人は、期間より先に日数が足りなくなることが多い。
「資格を取れば楽になる」の中身を、もう少し具体的に見ておきます。 変わるのは主に3つで、それぞれ効き方が違います。
| 変わるところ | 内容 |
|---|---|
| 手当 | 資格手当を設けている事業所が多い。金額は事業所ごとに違うため、求人票で確認する |
| 役割 | 介護福祉士はチームのリーダーやサービス提供責任者の要件になることがある |
| 応募できる求人 | 「介護福祉士必須」「有資格者優遇」の求人が対象に入る。選べる範囲が広がる |
注意しておきたいのは、資格を取っても今の職場の運用は自動では変わらないことです。 手当が付いても、業務内容も人員配置も同じままなら、体感の負担は変わりません。 「資格を取って現状を変える」のではなく、 「資格を取って、選べる職場を増やしたうえで変える」という順番のほうが現実に即しています。
また、介護職員等処遇改善加算は事業所が算定している区分によって支給額が変わる仕組みです。 同じ資格・同じ経験でも、事業所が違えば手取りは変わります。 資格を取る計画と並行して、 どこで求人を探すかも見ておくと、 取ったあとの動きが早くなります。